顧問弁護士のススメ
四季法律事務所の森本明宏です。
今日は、「顧問弁護士」について、以下、書いてみます。
皆さまの会社や事業所に、「顧問弁護士」はいらっしゃいますか?
一般的には、「顧問弁護士」と聞くと、比較的事業規模の大きい事業者の世界のお話、というイメージでしょうか。
しかし、事業を行う限り、その事業規模の大小にかかわらず、「法律問題」は必ずつきまといます。
そして、どのようなジャンルの事業でも同様です。製造業、建設業、運送業、金融業、小売業・・・
私も、顧問弁護士として、建設、運送、介護、金融、小売り、放送、スポーツなどなどの業種において、事業主さまに関与をさせていただいています。
法的なトラブルは、ないのが一番。
しかし、事業活動は、取引相手がいることですから、いくら気を付けても、トラブルときはトラブりますし、そのリスクを低くすることはできたとしても、リスクを100パーセント避けることはやはりできません。
「不幸にもトラブルが発生したとき」
あるいは、
「まだトラブルは起きていないけれども、近いうちに揉めそうなのでそのリスクをできうる限り抑えたいとき」
さらには、
「いつかひょっとしたら起こりうるトラブルに平時から対策を取っておきたいとき」
このような時に、出番となるのが、「顧問弁護士」です。

では、「顧問弁護士」は、顧問先の事業者さま(法人および個人事業主)と具体的にどのように関与するのでしょうか。
以下にまとめてみました。
具体的には、例えば、
①取引相手と締結予定の契約書に法的な問題がないか、チェック(リーガルチェック、と呼ばれます)
●契約書を取り交わすということは、契約書記載の条項に拘束されるということです。そのような書面に押印をするということですから、その内容に法的な問題が潜んでいないかを事前に把握しておくことが必要となります。
②法律相談対応、交渉対応、訴訟対応
●相手方との交渉対応、訴訟対応では、「○○○(事業主さま名)代理人弁護士森本明宏」という名義で対応、発出する書面の記載も全てそのようになります。
●顧問先事業者さまの法律相談は、電話・メールその他ZOOMなどリモート対応も可能です。
③事業主さま関連の総会等への出席
●出席依頼がある場合には、株主総会や会合、役員会に出席させていただきます。
④関連士業の紹介あるいは連携
●トラブルの内容によっては、他の士業、例えば、税理士、公認会計士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、土地家屋調査士、宅地建物取引士さんの力が必要となる場合があります。
これらすべての士業さんに個人的にも信頼できる方がいらっしゃいますので、紹介もしくは連携してのお仕事が可能です。
⑤事業主さまHP等サイトに顧問弁護士として表示可
そして、最後に・・・
⑥御守り役
●実はこれが一番大事なお仕事かもしれません。常時トラブルが発生するということはあり得ません。もしそういう状況でしたら、まずい状況です。自分の経験的に顧問弁護士が実際にご対応する事案は年に数件~10件くらいまでではないでしょうか。
「備えあれば憂いなし」が顧問弁護士の本領を端的に示す言葉だと思います。
以上を簡単に言い換えますと、
顧問弁護士を置くということは、万が一の時に備えて「法律にめちゃくちゃ詳しい従業員を1人パートタイムで雇用しておく」ということと同じことです。
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以上のとおり、顧問弁護士には、事業主さまにメリットがあることはもちろんのこと、実は自分もすごく恩恵を受けています。
顧問弁護士は、いろいろな業界の顧問先事業主さまと関わります。
顧問弁護士の仕事をすることで、その業界のことをより深く知ることができる。自分をカスタマイズできる。業界の慣習など分からないことは勉強するようになります。
実は、業法もそうですし、業界の慣習の理解も顧問弁護士には必要となってきます。
結果、多様な経験則が蓄積され、他の業務にも生かすことができる。
弁護士にもメリットがある。
とそのように思っています。
事業主さまと顧問弁護士は、Win-win の関係性と言えるかなと思うわけです。
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うちの会社も、うちのお店も「顧問弁護士」そろそろ置いてみようかな、と思われた時。
「顧問弁護士」が必要かどうかが分からないから、その判断のための話を聞いてみたいな、と思われた時
ご遠慮なく気軽にお声がけください。
弁護士 森本明宏